そのアンケート,どうなの?

高齢者と認知症に関する記事の付図として,「運転している途中で行き先を忘れたことがある」という人の数を表した棒グラフが載っていました.横軸は年齢です.高齢なほど人数が多いグラフになっています.このグラフを根拠に導出された主張は,「高齢なほど認知症傾向のある人が多い」だったと思います.

でも,論理が歪んでいる気がします.20歳の場合は「これまでの20年間の人生で一度でも忘れたことがある人」であるのに対し,80歳の場合は「これまでの80年間の~」となります.集計期間が4倍なんだから,仮に20歳と80歳が同じ記憶力だったとしても,高齢なほど確率的に人数が多いグラフになるのではないでしょうか.記事の主張を導くには,「この1年間で行き先を忘れたことがある」という人の数を棒グラフにする必要があると思います.

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