今日の産経新聞からの抜粋記事(5293)

コンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンは,フランチャイズ加盟店の時間短縮営業を正式に実施すると発表した.人手不足などを理由に24時間営業の維持が難しいとの声があることを踏まえ,11月1日から8店舗で正式な時短店舗としての営業を始める.加盟店向けアンケートでは,回答店舗の約15%にあたる約2200店舗が時短営業を実施または検討しているとした.一方,今年4月から約230店舗が行った実証実験では,時短営業を行った店舗の売上高が平均で約10%落ちるという数字も出ており,時短営業を希望しながら踏み切れない加盟店も出てくる可能性がある.

売上重視の風潮にいまいち馴染めません.売上より利益の方が重要じゃないかと.しばしば「売上が少ないと利益も少ないから売上が重要」と云われますが,目的と手段が逆な気がしていて,「利益を増やすという目的」を達成する手段が「売上を増やすこと」ではないかと.売上を増やすためにたくさん出費したせいで利益が減ったら,元も子もないのではないかと.会社の財政という面ではなく,会社が労働者の生活を支える責任面で話をするなら,まあ理解できます.つまり,「たくさんの人を雇用するにはその人件費を賄えるほどの売上が必要」という論理.

で,この記事.「時短営業にしたら売上が減ったけどどうよ」と.もともと人手不足ってんだから,たくさんの人を雇用したいわけじゃないでしょ.だったら売上よりも利益に注目すべきでしょ.時短営業によって人件費は下がったでしょうし,一方で休業時間帯の配送に対応するための保管に設備投資費用がかかったでしょうし,その辺ひっくるめた利益はどうだったのかと.

きっと,時短営業店の利益率は上がったんじゃないでしょうか.根拠は,利益に関して記事で言及されていないこと.配送系の直接的な費用はフランチャイズ店持ちじゃなくて本部持ちでしょうから,本部としては時短営業を推進したくないでしょう.で,マスコミにネタを提供するのは,そんな思いの本部でしょう.と邪推してみる.きっと本部が開示しているであろう実証実験結果報告書を読めば正解か不正解か判ると思いますが,そこまでの興味はありません.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です